YouTubeは本来、全年齢向けのサイトです。

しかし、そんなYouTubeであっても「成人向けコンテンツ」が存在しています。

これには矛盾を感じるかも知れません。

 

これにはちゃんとした訳があります。

公共の場で紹介しても良いが、成人向け気味という微妙なラインを越えて来る系統の動画などでは、YouTubeには載せられても、成人向けコンテンツという扱いになってしまったりするのです。

 

さて、ここでは「YouTubeの成人向けコンテンツは、どの程度成人向けなのか?」について詳しく解説します。

 

YouTubeポリシーから解る禁止コンテンツ

 

YouTubeには、ちゃんとした規約が存在しています。

特に禁止されている動画・コメントの内容などを以下のサイトから確認する事ができます。

関連記事▼YouTubeヘルプ「YouTubeのポリシー」

 

要約しますと、

  • 嫌がらせ・いじめを映す動画、もしくは助長するもの
  • 他人の個人情報の暴露
  • その他他者への嫌がらせ
  • 差別や暴力を助長する表現
  • なりすまし
  • 集団・個人への脅迫
  • 武器の製造・販売を促す利用
  • 露骨な性的内容
  • 暴力的かつ生々しい内容
  • 有害な行動・リスクのある行動を映す内容
  • スパム・詐欺・欺瞞行為

 

これらに該当する行為は、動画として投稿が全面禁止とされています。

 

「これらを検閲できていれば成人向けコンテンツなんて存在しないんじゃ?」

と、思うかも知れませんが、それでも存在してしまうのがYouTubeです。

 

 

YouTubeに投稿できても「成人向け」扱いされる動画とは

 

YouTubeの閲覧の時に年齢制限がかかるが、規約的には問題が無いコンテンツがどういったものか解説します。

それを理解する為に、知っておいてほしいYouTube公式の見解を紹介します。


YouTube のポリシーに違反していなくても、すべての視聴者にふさわしいとはいえないコンテンツもあります。

(中略)
コンテンツがすべての年齢層に対して適切であるかどうかを評価するときは、次のような事項を考慮します。

  • 下品な言葉
  • 暴力的でショッキングな映像
  • 性的内容を示唆するコンテンツ
  • 有害な活動や危険な活動を含む描写

引用元:YouTubeヘルプ|年齢制限のあるコンテンツ

 

つまり、上記4項目に当てはまってしまうコンテンツでも、規約違反さえしていなければ投稿可能です。

しかし投稿は出来ても、年齢制限に掛かるという仕様なのです。

 

投稿できても「成人向け」な動画の具体例

 

例えばですが「暴力的なシーンが出るアクション映画」ならどうでしょうか?

規約上問題ない内容ですし、法にも触れない作りになっているかと思いますが、子供に見せられるかと言われたらちょっと気が引けるかも知れません。

 

「ジャーナリストが撮影した戦場の映像(グロテスクが過ぎる部分をある程度カット)」はどうでしょうか?

真面目なものでしょうし、ある種の社会勉強的な側面もありますけれども、内容や子供の年齢次第では見せられなくなるでしょう。

 

「ビルの屋上や高所から飛び降りたりする”パルクール”というスポーツ」はどうでしょうか?

見る人をワクワクさせる動画かと思いますが、子供が真似したらどうなるか?という観点で考えるとちょっと不安になりますよね。

 

※パルクール動画の参考例を載せておきます。

 

 

YouTubeに投稿可能でも子供向けとは言えない動画があるという事

 

これらの動画は規約上投稿可能です。

そして、どんな人がYouTubeを利用してくれているのか解らない以上、「成人向けコンテンツ」というくくりでとりあえずのフィルターがかけられているのが現状なのです。

なお、ものによってはフィルターの無い動画も点在しています。上記で紹介したパルクール動画は「ログイン無しで見れる=成人では無くても見れてしまう」という事になります。

 

あえて保護的な言い回しを敢えてします。

YouTubeはNHK放送のような危ういコンテンツが全く存在しない、逆にいえば健全な動画だけで埋め尽くされたサイトではありません。

つまり、子育ての観点から見ればグレーな動画がある程度存在してしまう訳です。

 

つまり「1mmたりとも危険と思えるコンテンツは見せたくない!」という教育方針なら、子供にYouTube閲覧は向かないという事になります。

しかし「あからさまな規約違反コンテンツは無い訳だから、多少なら幅広いジャンルの動画が流れても構わない」と思えるのなら子供に見せるのに適した動画サイトだとも表現できるのです。

 

ちなみにですが、そんな危ないコンテンツだけ消す方法もちゃんと存在しています。

制限付きモードを起動すれば、そういった成人向けコンテンツは殆ど目に入らなくなります。

関連記事(外部サイト)▼制限付きモードをONにする方法

 

例:「銃器」を扱う動画は、どこから規約違反?

 

銃器の紹介をするコンテンツは、YouTube内に普通に存在しています。

 

規約をパッと見た限りでは、

「武器や銃器は動画化できないのでは?」

 

と思うかも知れませんが、ちゃんと動画化できる条件があるのです。

 

以下、規約の文章を引用します。

 

  • 銃器や特定の銃器のアクセサリを、直接販売(個人による非公開の販売など)または他のサイト経由で販売することを目的としたもの。これらのアクセサリには、銃器で疑似自動発砲を可能にするもの、銃器を自動発砲に改造するもの(バンプストック、ガトリング トリガー、オートシアーのドロップ、変換キットなど)、および大容量のマガジン(30 弾以上装填可能なマガジンやベルト)などが含まれますが、これらは一例にすぎません。
  • 銃器、銃弾、大容量マガジン、自作のサイレンサーやサプレッサ、または特定の銃器アクセサリ(前述のものなど)の製造方法を教えること。これには、銃器を自動発砲に改造する方法や疑似自動発砲を可能にする方法を含みます。
  • ユーザーに前述のアクセサリや改造の実装方法を紹介すること。

引用元:YouTubeのポリシー|銃器に関するコンテンツのポリシー

 

問題となる行為を要約すれば、

  • 銃器の直接販売
  • 他のサイトへ誘導してからの銃器販売
  • 銃器の改造
  • 銃器の製造方法
  • 銃器の改造や実装方法

これらが規約違反だと解りますね。

 

つまり、

  • 銃器その物の解説
  • 銃器の歴史
  • 銃器の製造コストの解説
  • 銃器とは何か哲学的に考える
  • 銃器の砲身の熱で焼肉を焼いてみた
  • 鴨を銃器で狩猟して食べてみた

といったコンテンツは許されるという訳です。

 

銃だから禁止、ではなくて「銃器を絡めた動画かつ”特定の方向性”を持たせたコンテンツが禁止」なのです。

 

 

より広い解釈をしますと、

あるコンテンツを「どう表現したか?」「どんな目的で表現されているか?」

が、考慮されて、動画投稿の可否が決まるという事です。

 

まとめ

 

  • 規約上、あからさまなグロテスク・違法・性的な内容は投稿不可能である。(投稿自体は出来てもすぐ消される)
  • 投稿可能でも成人向けな内容だと、成人向けコンテンツ扱いになる
  • 子供が見ても大丈夫なような仕組みがある

 

子供にYouTubeを見せるにあたってのリスクは正直にいってそこまで高くはないと思います。

あからさまな有害コンテンツは、投稿されても規約で消される仕様ですからね。

 

子供の教育に細心の注意を図りたいという場合であればまた話は別ですが、そうでないのなら普通に見せても問題ないと考えています。

 

とはいえまだ心配だと感じるのであれば、制限付きモードを稼働させて子供に見せると良いでしょう。

子育ての方針は、子供の年齢の事も考慮されるでしょうし、状況も判断も家庭によって違ってきますからね。

 

最後に、子供が見ても大丈夫な動画だけチョイスできる仕様変更が可能な設定の仕方を貼っておきます。

良ければ参考にしてみてください。

関連記事(外部サイト)▼制限付きモードをONにする方法